年始の挨拶を書けなかったわけ

今年こそ定期的にブログを書こうと思っていたのだが、正月早々北陸の震災で気勢をそがれたうえ、1月に94歳の誕生日を迎えた老母がその十日後に亡くなってしまい、もう気力が尽き果てた。一年前にはこんなことを書いていた。https://t-hirosaka.hatenablog…

今年の3冊

スーパーの特売品だけで年越しそばと正月の準備はできた。年賀状はまだ出していないが、ままいいや(業務用は出した)。 今年読んだ新刊書から3冊を選んでご紹介する。 川奈まり子著『眠れなくなる怪談沼 実話四谷怪談』講談社。 正直言って「眠れなくなる…

映画『ゴジラ-1.0』

妻に連れられて新作ゴジラを観に行った。 ざっくり言うなら、ウルトラQで始まって前半は昭和の朝ドラ、中盤はプロジェクトX、クライマックスは宮崎アニメの実写、ラストはよし。 ヒロイン典子役の浜辺美波の演技は素晴らしいもので将来の大女優の片鱗をのぞ…

植朗子『キャラクターたちの運命論』

面白い本を読んだ。植朗子『キャラクターたちの運命論 『岸辺露伴は動かない』から『鬼滅の刃』まで』平凡社新書https://www.heibonsha.co.jp/book/b632160.html マンガのキャラクター、すなわち主人公と準主人公(敵役・ライバルを含む)の「運命」を伝承文…

宮崎駿監督『君たちはどう生きるか』

宮崎駿監督のアニメ映画『君たちはどう生きるか』(2023)について、難解との批評があるが、何が難しいのか?とチャットGPTくんに尋ねてみたが、あいにくと彼は2021年以降のことは知らないということであった。実は、妻に誘われて今日観てきたばかりなの…

主人公の母親役を原田知世が演じた『時をかける少女』はあったか? 話し相手はChatGPTだけ。

テレビの懐メロ番組を視ていたら若い頃の原田知世が映画『時をかける少女』(大林亘彦監督)の主題歌を歌っている映像が流れた。それを見ていてふと、『時をかける少女』は何度もリメイクされているから女優として成長した原田知世が主人公の母親役で円熟の…

怪異怪談研究会創立10周年記念公開シンポジウム

ブログ再開にあたって、はてなダイアリー時代は遠慮して公言していなかったことをいくつか解禁していこうと思う。と言っても大したことではないのだが、いつのころからだか、怪異怪談研究会に参加している。最初は見学のつもりだったのに同好の士と語らうこ…

残暑お見舞い申し上げます

公私ともに多忙になり、このブログも放置状態だったが、代わりに使っていたツイッターが運営会社の方針がおかしなことになり始めたので古巣に戻る準備を始めようと思う。 とはいえ、今の私は、93歳で寝たきり老母(パーキンソン病・要介護5)の介護と、守秘…

お試しChatGPT

文章を作成するオープンAI ChatGPTというものが話題になっていたので試してみた。 私の質問は「1964年制作の映画『マイ・フェア・レディ』の結末で、イライザはヒギンズ教授と結ばれるが、その後、イライザは幸福になったのだろうか?」というもの。 さて…

息子の責任

先月、無事に93歳の誕生日を迎えて老母93になった母は、誕生日にはローソンのプレミアムロールケーキのクリームだけを完食するまでになった。なぜローソンかと言うと、口の中に固形物や粘着するものが残ると誤嚥のもとになるので、いろいろ試した結果、いち…

謹賀新年2023

明けましておめでとうございます。元旦の朝の診察で老母92は熱も下がり体調も安定とのこと。暮れの30日には、万一ということもあると脅されてハラハラしたが、ようやく正月気分になれた。ホッとして調布市の深大寺に初詣に行き、老母に病気平癒のお守りを買…

今年は散々な年だった。

今年は散々な年だった。パーキンソン病にレビー小体型認知症を併発して自宅療養中の老母92が要介護5となり、前から申し込んであった特別養護老人ホームに入居できる順番が回ってきた。コロナ感染予防のため面会ができないことに不安を感じながらも、施設の…

「聖子ちゃん、さぞやがっくりしてるのだろうな」

老母92の難病認定ナンタラカンタラの書類作成に躓いたので気分転換に書く。 昨夜の晩ご飯はキムチ鍋。 さきほど、申請書提出に必要な書類がそろわないことにウンザリしていたら、つけっぱなしのラジオから「瑠璃色の地球」という歌が流れてきて、歌っている…

謹賀新年2022

あけましておめでとうございます。 大晦日の晩ご飯は、手抜きすき焼きと年越し蕎麦。すき焼きには豆腐を入れ忘れ、年越し蕎麦は温かい汁の天ぷらそばにしました。 去年はもうすぐ92歳になる老母の介護でへとへとの毎日でした。今年もますますてんてこ舞いに…

今年読んで面白かった本(小説)

年末にご挨拶として、今年読んで面白かった本(小説)を順不同であげておきます。 城平京『虚構推理』講談社タイガ。 松田青子『おばちゃんたちのいるところ』中公文庫。 川奈まり子『八王子怪談』竹書房文庫。 同上『東京をんな語り』角川ホラー文庫。 昨日…

Web評論誌『コーラ』45号のご案内

ご無沙汰しております。 先日、左わきに痛みが走り、背中にプツプツが出来たので、すわ隆起性線維肉腫の再発かと青くなって主治医のところに駆け込みましたが帯状疱疹でした。すぐに治って元気に過ごしています。 実は、元気にと言うのは言い過ぎで、パーキ…

Web評論誌『コーラ』43号のご案内

ご報告が遅くなりましたが、駄文を寄稿させていただいているWeb評論誌『コーラ』43号が発刊されたのでご案内します。 私の〈心霊現象の解釈学〉は、吉田悠軌氏の新著『一生忘れない怖い話の語り方――すぐ話せる「実話怪談」入門』(KADOKAWA)をマク…

Web評論誌『コーラ』42号に〈心霊現象の解釈学〉「入ってはいけない部屋」を寄稿しました

*[昨日の晩ご飯] 豚と白菜の鍋、モヤシとカイワレ大根のラー油和え。 *[メモ] Web評論誌『コーラ』37号のご案内 ご報告が遅くなりましたが、駄文を寄稿させていただいているWeb評論誌『コーラ』42号が発刊されたのでご案内します。 私の〈心霊現象の解釈学…

漫画実写化邦画ベストテン

ワッシュさんの「漫画実写化邦画ベストテン」に参加します。 https://washburn1975.hatenablog.com/entry/2020/10/31/221325 はてダのころはトラックバックですんだのに、はてなブログになってから使い勝手が悪くなってほんとやりにくいわ…とぼやきながらも…

仕事場のパソコンが壊れました

仕事場のパソコンが壊れました。 保証期間内だったので修理に出すことになりました。 このため十日ほど連絡が滞ります。 このあいだ買ったばかりのスマホで携帯メールは受け取れますが、長い文章は打てないのでご勘弁ください。 スマホのキーは私の指には小…

Web評論誌『コーラ』41号のご案内

昨日の晩ご飯は、スーパーで買ったお寿司とケーキでささやかなお祝い。 さて、Web評論誌『コーラ』41号に〈心霊現象の解釈学〉第19回を寄稿しました。 今回は「お化け屋敷と幽霊屋敷」と題して、としまえん(もうすぐ閉園)のお化け屋敷をマクラに欧米の幽霊…

近況

あんまり久しぶりだから書き方を忘れている。 昨夜は久しぶりに妻に晩ご飯を作った。 こちらの方は、毎週日曜日に母の夕食を用意しているおかげで忘れていなかった。 豚もも肉をフライパンで焼いた。味付けは酒で溶いたウェイパー、皿に盛ってからアクセント…

Web評論誌『コーラ』40号のご案内

Web評論誌『コーラ』40号に〈心霊現象の解釈学〉第18回を寄稿しました。今回は「バートルビー、または目をさえぎるもの」と題して、前回に引き続きドゥルーズを読んでみましたが、いやあドゥルーズってわっからないですねえ。わかったつもりになっていた学…

謹賀新年2020

あけましておめでとうございます。 私も妻も元気で年を越しました。 大晦日は、妻の提案で、実家の老母とすき焼きと天ぷらそばで年越し。今年で90歳になる母は涙ぐむほど喜び、郷里秋田の鳥追いの歌を披露しました。 今夜は妻の正月料理で新年を祝いました。…

クリスマス・イブのご馳走

今年も妻がクリスマス・イブのご馳走を作ってくれた。 コーンポタージュ(私の好物)、鶏の骨付き肉のソテー、カリフラワーとオリーブの実のサラダ(オリーブの実の中にはアンチョビ)、そして私の買ってきたケーキ。 クリスマス・イブのご馳走 うちの子も大…

Web評論誌『コーラ』39号のご案内

Web評論誌『コーラ』39号に〈心霊現象の解釈学〉第17回を寄稿しました。今回は「ドゥルーズは幽霊を見たか」と題して屁理屈をこねましたが、結論部分がいささか投げやりな気がしてきたので、以下のように補います。『哲学とは何か』におけるドゥルーズの解…

9.14市民哲学研究会読書会『三つの革命』を読むのご案内

9.14市民哲学研究会読書会のご案内『三つの革命』を読む高橋哲哉氏(哲学者)を迎えて、『三つの革命』を読む。■日時 : 2019年9月14日(土曜) 午後1時半~午後5時■場所 : 東京都内(参加者には後日ご連絡します)■定員 : 20名程度(先着順と…

Web評論「コーラ」38号に「幽霊の理論──江戸編」寄稿

Web評論「コーラ」38号に「幽霊の理論──江戸編」と題して、根岸鎮衛『耳袋』所収の幽霊談について書いたものを寄稿しました。 なんだ「妖怪なしとも難極事」についてはふれていないじゃないかと突っ込みが入るかもしれませんが、妖怪は面倒臭いので、僕は…

9.14市民哲学研究会読書会『三つの革命』を読むのご案内

9.14市民哲学研究会読書会のご案内『三つの革命』を読む高橋哲哉氏(哲学者)を迎えて、『三つの革命』を読む。■日時 : 2019年9月14日(土曜) 午後1時半~午後5時■場所 : 東京都内(参加者には後日ご連絡します)■定員 : 20名程度(先着順と…

私の妻は日本一

今日、妻が某武術の全国大会で、ある種目の演武で一位になった。 私の妻は日本一である。 大会は遠方で開催されているので、妻は明後日まで帰ってこない。 私は一人で妻の活躍をお祝いして、妻の居ぬ間にホラー映画を見ている。 妻は武術の達人なのに、『ゲ…