2005-07-01から1ヶ月間の記事一覧

死者を冒涜するいくつかの方法3

非業の死を遂げた死霊を御霊と呼び、御霊を祀りその祟りを鎮めようとする信仰を御霊信仰と呼ぶ。

情報は警視庁八王子署へ

この事件の犯人がまだ捕まっていないとは。 1995年夏、東京都八王子市のスーパー「ナンペイ大和田店」で女子高生2人とパート店員の女性計3人が射殺された強盗殺人事件は、30日で発生から丸10年を迎える。しかし、いまだに犯人特定につながる有力情…

名言

バーク『フランス革命についての省察』より。『世界の名著 (41) バーク・マルサス (中公バックス)バーク マルサス』所収。 精神は転生し、その外見の変化によって生命をうしなうどころか、そのあたらしい機関のなかに、わかい活動性の新鮮な活発さをもって、…

死者を冒涜するいくつかの方法2

今度は広島の原爆死没者慰霊碑の文字を傷つける者が現れた。7/26

裸の王様

戦後民主主義は虚妄だ、という言説がある。それはその通りだ。戦後民主主義とそこに含まれる人権などの諸価値は、ナショナリズムと同様に虚妄である。こんなことは言い古されたことであるのに、いまだに「王様は裸だ」と叫ぶ子供たちがあとを絶えないのはど…

公民の民俗学

台風で忙しい。ある方への私信の一部分を転載。 大塚英志『憲法力』、お気に召していただいたようで、お薦めした甲斐がありました。憲法力―いかに政治のことばを取り戻すか (角川oneテーマ21)作者: 大塚英志出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2005/07メディ…

惜しまれます

漫画家で江戸文化研究家の杉浦日向子氏が亡くなったそうです。

「平和美術展」

知人が出品するので見に行きます。 会期 /7月30日(9時) 〜8月11日(14時) 会場/東京都美術館 台東区上野公園8−36 電話:03−3823ー6921 入場料金/一般800円(600円) ・大・高校生600円 (500円)(10名以上) 身体障害者手帳をお持ちの方と付添(1名…

死者を冒涜するいくつかの方法1

世の中には怖いもの知らずがいるものだ。

全然似ていない

妻が安野モヨコ『監督不行届』を買ってきて、ケラケラ笑っている。監督不行届 (Feelコミックス)作者: 安野モヨコ出版社/メーカー: 祥伝社発売日: 2005/02/08メディア: コミック購入: 7人 クリック: 370回この商品を含むブログ (714件) を見るカントクくん(…

ひとつの仮説(ハーン「雪女」の謎3)

民間伝承の雪女たちに戻ろう。七人の雪女が登場しているが、彼女たちは名前は同じでも演じている役割はそれぞれ違う。

これからはバカも休み休み

日記開始から一ヶ月たちました。途中もうダメかなと思ったことがありましたが、なんとか続けられたのはよかった。

「雪女」と「鶴女房」(ハーン「雪女」の謎2)

ハーン「雪女」とは、「鶴女房」型異類婚姻譚のストーリーを、西多摩郡調布村を舞台にして、積雪地帯で語り継がれてきた妖怪「雪女」に演じさせたものだったのではないだろうか。これが考えられる第一の仮説である。

衝動買い

山田風太郎『甲賀忍法帖』甲賀忍法帖 山田風太郎忍法帖(1) (講談社文庫)作者: 山田風太郎出版社/メーカー: 講談社発売日: 1998/12/11メディア: 文庫購入: 4人 クリック: 84回この商品を含むブログ (88件) を見るある事情からやむにやまれず、思わず。コミッ…

不吉な予感、藁人形?

雪女については風呂敷を広げてしまって、これからどう考えたらよいのか、一休みします。 ところで、このごろ気になることばかりおきます。

ハーン「雪女」の謎1

ハーン(小泉八雲)の「雪女」は、当然のことながらラフカディオ・ハーンという文学者による怪奇文学である。しかし、日本を舞台にしたハーンの怪奇文学は、明治の頃までに伝えられていた日本の怪奇民話や怪奇文学を彼(と妻・小泉節子)が再話したものであ…

盾と矛の話

儒家は尭舜の治を誉めたたえるが、尭と舜は両立しない。 『韓非子 (第3冊) (岩波文庫)』より。 舜を賢とせば、則ち尭の明察を去り、尭を聖とせば、則ち舜の徳化を去らん。両つながら得べからざることなり。 このあとに有名な矛と盾のたとえ話が続く。 明治維…

台湾在住の?日本人?

よく存じ上げないが7月15日付で韓非子をネタに書いた記事を、台湾在住の?日本人?の方らしき人のブログにご紹介いただきました。中国語はおろかろくに漢文も読めない素人の書いたものが本場で暮らしている方の目に止まるかと思うと恥ずかしい思いがしま…

処女鬼神

「処女鬼神」という言葉がある。直訳すれば未婚女性の死霊という意味である。 「処女鬼神」とは、韓国(朝鮮)で語り継がれてきた民間伝承で、女が未婚のまま死ぬと祀られぬ怨霊となってこの世をさまよい歩くと信じられていたという。

邪魅

たしか、京極堂シリーズの次回作は邪魅と予告されていたような気がしますが違ったかしら。 邪魅は魑魅の類なり。妖邪の悪気なるべし。 『画図百鬼夜行』の解説には、山神の一種とあるけれど、小説としてはどうするつもりなんだろう。映画で忙しいから新作は…

牡丹燈籠

こう蒸し暑いと本など読む気も起きないので、落語のCD(『古今亭志ん生名演集十二』)を聴いたりしていた。 八つの鐘が忍ヶ岡に響いて聞こえますと、一際世間がしんといたし、水の流れも止り、草木も眠るというくらいで、壁にすだく蟋蟀の声も幽かに哀れを…

電車のなかで

暑くなってきたら怪談、というわけで電車のなかで「当節怪談事情」と冠された赤川次郎『日の丸あげて』を読んでいました。日の丸あげて―当節怪談事情 (小学館文庫)作者: 赤川次郎出版社/メーカー: 小学館発売日: 2003/08メディア: 文庫 クリック: 5回この商…

三木清の日記

楚狂接輿の話で思い出すのが、三木清の日記です。これはおそらく今では絶版でしょうが、『哲学と人生』(講談社文庫、昭和四六年)という本に寄せられた桝田啓三郎氏による解説中に引かれているものです。

楚狂接輿歌而過孔子

昨日、うろ覚えに引いた狂接輿の歌の出典は『論語』でした。論語 (岩波文庫 青202-1)作者: 金谷治訳注出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1999/11/16メディア: 文庫購入: 29人 クリック: 192回この商品を含むブログ (176件) を見る

古代中国の復古主義

復古を唱えるとは、現代を批判するための視座を確保するためで、字義通りに何もかも昔に還れという人はよほどの変人であって、そうした主張が世間に受け容れられることはない。 多少なりとも評判をとっている復古主義は、それが多くの人々の現代に対する不満…

楚狂接輿

ついさっき、昼食をとりに事務所を出たら、ビックリするようなことがあった。 午後1時過ぎのことである。

心理トリックか妄想か

八木秀次『反「人権」宣言』のどこを探しても、子供が「ナイフを振り回しつつ、それを注意されると「人権侵害」の声をあげ」た具体的な事実は出てこない。

誤解か欺瞞か

三日続けて八木秀次『反「人権」宣言 (ちくま新書)』中の、これはどうかな、と思う記述を取り上げてみたが、文脈を無視した引用や恣意的な解釈が多くいちいち挙げていたらキリがない。これは八木氏の政治的な主張に賛成するかしないかということ以前の問題で…

神への畏れ?

先日来、八木秀次氏の反「人権」宣言 (ちくま新書)を読んでいるが、どうも首を傾げるところが頻発してたいへんです。八木氏が政治的主張を強く打ち出す学者だということは承知していますので、氏の政治的見解が述べられていることは別に構わないのです。ただ…

特殊なレトリック

昨日、八木秀次氏の『反「人権」宣言』ISBN:4480058982解釈について些細な異議を書き留めておいたら、amgunさんにコメントをいただき、amegriffさんにもご紹介いただく栄に浴しました。お二人のブログはかねがね拝見していただけにうれしい。 そこで調子に乗…