ご報告が遅くなりましたが、駄文を寄稿させていただいているWeb評論誌『コーラ』43号が発刊されたのでご案内します。
私の〈心霊現象の解釈学〉は、吉田悠軌氏の新著『一生忘れない怖い話の語り方――すぐ話せる「実話怪談」入門』(KADOKAWA)をマクラに、幽霊は土地家屋を所有できるかという、ある意味でむなしい問題を考えました。
ついでですが、今日で58歳になりました。
-------以下<転載歓迎>ですので、ご紹介くださいませ。----------
◆Web評論誌『コーラ』43号のご案内(転載歓迎)
★サイトの表紙はこちらです(すぐクリック!)。
http://homepage1.canvas.ne.jp/sogets-syobo/index.html
●PDF版『La Vue』No.3(2000/09/01)<ペーパー版からの復刻です>
ダンスに感応する関西の日々~「観る身体」になるために~ 小暮宣雄
セクシュアリティにおける「語り口」の問題、あるいは「私の問題をわか
らせるには、どうしたらいいのでしょう?」 栗田隆子
殺 佛 富 哲世
音触りのすすめ 小原まさる
ほか
http://homepage1.canvas.ne.jp/sogets-syobo/LA03.pdf
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●連載:哥とクオリア/ペルソナと哥●
第60章 (その1)
http://homepage1.canvas.ne.jp/sogets-syobo/uta-60.html
第61章 (その2)
http://homepage1.canvas.ne.jp/sogets-syobo/uta-61.html
中原紀生
これより、貫之現象学のB層に入ります。
テーマは「言語」です。「やまとうたは、ひとのこころをたねとして、よろ
づのことのはとぞなれりける」の「こころ」をA層に、「やまとうた」をC層
に関連づけるとすれば、B層では、これらを媒介する「ことのは」が主題的に
とりあげられる。そう大雑把に括ることができるでしょう。
言語には、「コトバ/人間の言語/やまとことば」の三つの相があります。
というか、そのような区分のもとで議論をすすめていきたいと、私は考えてい
ます。「コトバ」は、井筒俊彦の言語哲学を一言で要約するキーワード(「存
在はコトバである」)。「人間の言語」は、ベンヤミンの「言語一般および人
間の言語について」に由来する語で、ひらたく言えば音声言語と文字言語のこ
と。「やまとことば」は、「歌詞(うたことば)」(=詩語)もしくは「詞と
辞」などと言いかえてもいいのですが、以前(第55章で)、「やまとことば」
は誕生直後の言語現象を幼体のまま保持しつづけた言語だ、と断定的に書いた
ことに決着をつける意味で用いました。
それでは、貫之現象学B層の第一相、「コトバ」についての考察を、章名に
掲げた三つの項目にそって、順次、めぐらせていきます。
(Webに続く)
http://homepage1.canvas.ne.jp/sogets-syobo/uta-60.html
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●連載〈心霊現象の解釈学〉第21回●
入ってはいけない部屋
http://homepage1.canvas.ne.jp/sogets-syobo/sinrei-21.html
広坂朋信
私が心霊スポットだの化物屋敷だのにこだわるのは、心霊体験が一回的なも
のだからである。断続して、またはごくまれには継続して心霊現象が観察され
る場合もないことはないが、通常は、あれ! いまのはなんだったの?と気づ
いた時にはもう雲散霧消しているか、一定の時間継続している場合でも、はっ
きりとした対象というより、いわくいいがたい雰囲気や気配であったりするこ
とが多い。そのため、その時、その場にいなかった第三者が、その現象につい
ての体験を共有できることは、まずない。他人の心霊体験については、その証
言に耳を傾けるばかりである。
ただし、その現象が起きた場所に行くことはできる。その現象が起きたまさ
にその時にさかのぼることは、タイムマシンでもなければできないが、その場
所は、たいてい残っており、そこに行くことができる。そこで、まだ若く、頭
も財布も腰も軽かった私は、いわゆる心霊スポットにせっせと足をはこんだの
だった(その後、重くなったのは腰だけである)。
(Webに続く)
http://homepage1.canvas.ne.jp/sogets-syobo/sinrei-21.html
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●連載「新・玩物草紙」●
郵便配達/夜の図書館
http://homepage1.canvas.ne.jp/sogets-syobo/singanbutusousi-47.html
寺田 操
沢田敏子詩集『一通の配達不能郵便がわたしを呼んだ』(編集工房ノア/
2020・9)から、冒頭の「闇のほうから/一通の配達不能郵便(デッド・
レター)がわたしをよんだ/受取人のわたしが見つからないというのだ」、ぐ
いと胸を掴まれた。コロナ禍、山火事、戦火が巻き起こる世界中の厄災の現場
から発信された「投壜通信」が、受け取り手を探して山に海に街中をさ迷う様
子が波となって押し寄せ、棄てられたマスクは浜辺に打ち上げられる光景が眼
前に浮かんだ。ロックダウンの町に手紙は届いたろうか。戦火のなかから手紙
は届いただろうか。「手紙がわたしを探している/差出人があちらの、多分戦
火の下にいて/なにごとかわたしに伝えようとしているのに」。文字が手紙か
ら脱け出して、差出人の声が届けたいと思う受け取り人の耳に、伝達できれば
いいのにと祈りながら。
(Webに続く)
http://homepage1.canvas.ne.jp/sogets-syobo/singanbutusousi-47.html
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●Web論考アーカイブ(リンク集)●
http://homepage1.canvas.ne.jp/sogets-syobo/ronko-archive.html.
2020年度企画として今年度より、ネット上のWeb論考を編集部の判断により、
適宜このサイトにリンクすることを企画いたしました。読者各位のお役にたて
れば幸いです。
いずれ論考数が増えてくれば、テーマ別に再編集する予定です。
(Webに続く)
http://homepage1.canvas.ne.jp/sogets-syobo/ronko-archive.html.
-------<転載歓迎>は、ここまで。-----------------------------------