今日も仕事

何か問題が起こると、自分の限られた語彙や経験に固執して、まわりの人間の頭を抱えさせる人にときどき出くわす。
しかも、仕事はできて、人付き合いも上手で、言っていることも部分部分を取り上げれば論理的なのだから始末に悪い。
こういう人は、たいていは話の前提を組み立てている知識がちぐはぐであることに本人が気づいていなかったり、自分の経験が他人から見たときにどうかということに思いいたらなかったりしているだけなので、ふだんはどうということもないのだが、いったんトラブルに共同で対処しなければならないとなると、ものすごい困ったちゃんぶりを発揮してしまう。
おまけに、こういう人を個性的だとか(まあ、ある意味ではそうだ)、従来にない視点だ、と勘違いして肩を持つ人まで出てくるから困り果てる。
実を言うと、この勘違いの共鳴者の方に腹を立てている。
勘違いの張本人の方は、むしろ真面目で、どこか愛すべき人なのだが、無責任に同調する人間は、シニカルさを賢さと思っているバカか、あるいは目前の問題を解決したくない別の意図を隠している小ずるい人間かのどちらかだろうから。
わずらわしいので議論から一歩引いてしまう私にも問題がないとは言わないが、ピントのずれた議論をいくらしても問題は解決しないだろうに。