2013-01-01から1年間の記事一覧

今年の10冊

哲学を中心とした人文書の新刊を読み漁って同時代の思想動向を追いかけようという気持ちが自分のなかで薄れてしまった http://d.hatena.ne.jp/t-hirosaka/20130401/1364799258 今年は古本ばかり読んでいて、あまり新刊書を読んでいない。量としては昨年まで…

鍋、明太子。

アレってなんだ?

昨日で仕事納め。私は酒が飲めないので忘年会はお断りして、かわりに年末の挨拶回りをしたのだが、世間では首相の神社参拝で大騒ぎである。広い意味での同業者には経済畑の人もいて、国際社会での孤立を招くと景気に悪影響が出ると心配している。 私は証券関…

「四谷怪談」を読む(二十三)『四ッ谷雑談集』上巻まとめ

クリスマスだが、考えてみれば今の私にほかに書くこともないので、またしばらく『四ツ谷雑談集』について覚書を続ける。 今回は、物語の筋を追うことは一休みし、『四ッ谷雑談集』上巻の不自然な時間の流れの原因について私なりの仮説を書き留めておきたい。

クリスマスイブの御馳走。

ふだんの晩ご飯は私の担当だが、毎年クリスマスには妻が「男の手料理」をふるまってくれる。 食べ過ぎた。

「四谷怪談」を読む(二十二)伊東土快

当初は年内に終わらせるつもりだったが、とてもできそうになくなったので、せめて上巻だけでも終わらせて、それで一区切りとしたい。 お岩失踪はいつの頃か。「文政町方書上」(「書上」)では貞享の頃(1684-87)とされているが、これまで何度も指摘してき…

Web評論「コーラ」21号

Web評論「コーラ」21号に寄稿させていただきました。 ■■■Web評論誌『コーラ』21号のご案内■■■ ★サイトの表紙はこちらです(すぐクリック!)。 http://sakura.canvas.ne.jp/spr/lunakb/index.html ----------------------------------------------------…

前日の鍋の残りでおじや。

予定稿

ご無沙汰しております。 12月は不吉な月です。 教育基本法改悪のときも、ちょうど12月だったものですから、あのときのことを思い出します。 あれ以来、街頭にクリスマスソングが流れると、何か嫌な法律ができるのではないかと憂鬱になります。 今年、杞憂が…

煮込みうどん(前日の鍋の残りにうどん投入)。

「四谷怪談」を読む(二十一)お岩、大いに猛る

『四ッ谷雑談集』上巻「多葉粉屋茂助之事 附田宮伊右衛門前妻鬼女と成事」の後半は上巻最大の見せ場である。 茂助から伊東喜兵衛の企みを聞かされたお岩は怒り狂った。鶴屋南北の芝居『東海道四谷怪談』でいえば髪梳きの場にあたる場面だが、舞台をご覧にな…

キムチ鍋。 今月は忙しかった上に二回も風邪をひいてしまって、てんてこ舞いだった。気が付けば今日更新しないと今月は一度も日記を書かなかったことになるので無理やり書く。

「四谷怪談」を読む(二十)多葉粉屋茂助之事

いよいよ『四ッ谷雑談集』上巻のクライマックス、伊東喜兵衛と伊右衛門の企みが漏れて、だまされていたと知ったお岩が激昂する「多葉粉屋茂助之事 附田宮伊右衛門前妻鬼女と成事」と題された章に入る。鶴屋南北『東海道四谷怪談』では、髪梳きの場にあたる場…

玉子雑炊。

「四谷怪談」を読む(十九)生霊談義

『四ッ谷雑談集』伊右衛門再婚の後日談である。 今井仁右衛門物語之事 伊右衛門とお花の婚礼の翌日。婚礼の宴に押しかけた三人組が、前夜の話題に花を咲かせている。三人のうち今井仁右衛門が、宴に闖入して来た赤蛇を、伊右衛門先妻お岩の執念と考えたのは…

スープ(前日の鍋の残り)、ハヤシライス(レトルト)。 風邪がひどくなって寝込んだ。困ったな、明日、せっぱつまった仕事の打ち合わせがあるのに。

「四谷怪談」を読む(十八)嫉妬の朽縄

『四ッ谷雑談集』の描く伊右衛門とお花の婚礼の宴は、寛文・延宝のころの流行の話題で盛り上がり、歌や踊りも飛び出して、夜更けまで続いていた。メンバーは、伊右衛門、新婦のお花、仲人の秋山長右衛門とその妻、近藤六郎兵衛、押しかけてきた今井仁右衛門…

ドイツ鍋(ソーセージとキャベツのコンソメ煮)、ブロッコリ。 急に仕事が忙しくなり、怒涛の一週間だった。昨日、気力が尽きたのか、朝、顔がむくんでいるなと思ったら、風邪だった。外回り先で咳き込んでいる人をしばしば見かけて、気をつけなきゃと思って…

「四谷怪談」を読む(十七)婚礼の夜

なんとか年内に終わらせたいので、もう少し続ける。 伊右衛門はついに思いこがれたお花を妻に迎えた。仲人は秋山長右衛門が引き受けて、七月十八日、婚礼の宴が催された。 鶴屋南北の芝居『東海道四谷怪談』では、婚礼の夜にさっそくお岩の亡霊があらわれて…

エリンギとベーコンの炒め物、カレー(昨夜の残り)、ニンジンサラダ(昨夜の残り)、柿。

「四谷怪談」を読む(十六)伊右衛門、再婚へ

お岩は喜んで三番町の旗本屋敷に奉公に出た。これで伊右衛門は晴れてお花を妻に迎えることになった。それは御家人たちが最初に考えた解決案をウソによって実現したもので、伊東喜兵衛の策略は、ウソさえばれなければ八方丸く収まるはずのものだった。 嫁入り…

カレーライス、煮物(昨夜の残り)、ニンジンサラダ。

「四谷怪談」を読む(十五)紙売又兵衛

ちょっと補足するだけのつもりで始めたのだが、こんなに長く続けても、まだ三分の一にも至らない。このブログも週刊四谷怪談みたいになってしまった。 お岩は、伊右衛門から離縁状を取り、伊東喜兵衛の紹介する四ッ谷塩町の紙売(紙屋)又兵衛を請人(保証人…

栗ご飯、鶏と厚揚げの煮物。

「四谷怪談」を読む(十四)お岩を説得したのは誰か

さて、いよいよ『四ッ谷雑談集』のヒロインお岩と真の敵役伊東喜兵衛が直接対面する(伊東喜兵衛田宮伊右衛門か女房に初て対面之事)。 夫の放蕩に困り果てていたお岩のもとに伊東喜兵衛が使いを寄こし、お岩が伊東家を訪ねてみれば、喜兵衛はよく来なさった…

親子丼、味噌汁、サラダ(人参・胡瓜・トマト)。

「四谷怪談」を読む(十三)影の薄い伊右衛門

鶴屋南北の『東海道四谷怪談』の民谷伊右衛門は出世したいという彼個人の願望から妻お岩を裏切るが、『四ッ谷雑談集』(以下『雑談』と略)の伊右衛門はまったく受身で、御家人共同体の意志を代行する上司・伊東喜兵衛の言うなりに動く操り人形のようだ。

私が老親の世話のため実家に行っていたため、妻が作ってくれた。 洋風の肉野菜の煮込み、サラダ(ベーコン・胡瓜・さつまいも)。 たいへん美味しかった。

「四谷怪談」を読む(十二)喜兵衛の説得

『四ッ谷雑談集』の悪の主人公・伊東喜兵衛は「悪逆無道」と形容されながらも、お岩追放劇において演じた役割はといえば、お岩を外に出し養子に家を継がせるという、お岩の反対で頓挫した同僚たちの総意を、小細工を弄することで実現しただけである。その点…

皿うどん、餃子、ニンジンと胡瓜のサラダ。