グムエルではなくグエムル

DVDで視聴。
韓国ではヒットしたのに、日本での公開時にはあまり評判にならなかった、と聞いていたが、なるほど、と思った。
ドラマはよくできているし、面白い。ただ、日本の大方の観客が期待する方向ではなかったようだ。
たぶん、こういうことだろう。
第一に、怪獣の特撮が、ちょっと物足りない。
第二に、怪獣にさらわれる少女が(好演なのだが)、おそらくは日本のSF映画ファンの多数の好みに合わなかったのではないか(萌え要素が足りない)。
第三に、当たり前だが、韓国で暮らす人ならすぐわかるのだろう社会風刺が、日本の観客にはピンとこなかったのではないか。
お前はわかったのか、と言われれば、もちろんわからない。実を言えば韓国通の知人から事前に韓国で受けた理由を聞かされていたので、ああこれか、社会背景が違うとわかんねぇだろうなあ、と見当がついたに過ぎない。
とはいえ、長男役のとぼけた演技は秀逸だし、妹役は美人(若い頃の田中美佐子を彷彿とさせる)、弟役は甘いマスクの美男子だがやさぐれた雰囲気をよく出している。この三兄妹の、いざというときにずっこけながらも奮闘するドラマは、たいそう面白かった。

追記

最初、タイトルを間違えて「グムエル」と書いてしまった。よくある間違いだそうである。グエムルって「怪物」の韓国語読みかなぁなどと考えていたのに、どっから出てきたんだろう、グムエル