麻婆豆腐には絹か、木綿か、という問題

麻婆豆腐には絹が合うか、木綿が合うか、というのはなかなか難しい問題だと思います。
うちでは妻が絹派なので主に絹を使っていますが、僕自身は木綿派。総じて木綿は味が濃いと思われているのではないでしょうか(もっとも味の濃い絹もあるので一概には言えません)。
チャンプルーのような炒め物に使うなら、水気を切った木綿(あるいは沖縄豆腐)でよいと思いますが、麻婆豆腐のような煮込み料理の側面もあるものについてはどうかというと、これはかなり判断に迷うところです。
うちの場合は、以下のように使い分けています。

  • 絹:冷や奴、湯豆腐、味噌汁、甘口の麻婆豆腐、寄せ鍋など、汁気の多いものや淡泊な味付けのもの。
  • 木綿:チャンプルー、豆腐ステーキ、すき焼き、キムチ鍋、辛口の麻婆豆腐など、炒め物や濃い味付けのもの。

もっとも、すき焼きといってもいろいろで、僕は汁気少な目で濃い味につくりますが、滋賀にいる義妹夫婦の家でごちそうになったのは、汁気の多いあっさりした味の鍋物でした。僕から見ればすき焼きというより牛汁(豚汁の肉を牛にしてすき焼き風の味付けにしたもの)という感じでしたが、美味しかったです。豆腐は絹ごしでした。
冷や奴も、ミョウガ、生姜、シソなど薬味をふんだんに使って食べる場合は絹より木綿の方がよいような気がします。
同様に、麻婆豆腐も、麻婆味のスープで煮込んだ豆腐であったり、挽肉と豆腐の炒め物に麻婆ソースをからめたものであったり、いろいろだと思います。
これはあくまで私見ですが、やわらかな舌触りを楽しみたいときは絹、しっかりした食感がほしいときは木綿というあたりが使い分けの基準ではないでしょうか。