親米信仰

あまりしつこくやるとまたchikiさんに「民主党を嘆く会」と笑われてしまうかもしれないが、民主党という政党はどうもかなり問題なのではないか。
コメント欄にid:kurahitoさんから次のようなご指摘をいただいた。

『>学校施設の老朽化・耐震性
これなのですが、笑い事ではないのかも知れません。と言いますのも、中教審中間報告http://www.mext.go.jp/b_menu/kihon/what/005/w005_03.htm#003_01を読んでいましたら、「学校施設の耐震化・老朽化対策など,安全で快適な教育施設の整備・充実」という文章がございまして、民主党議員の傀儡性が窺われるからです。これ以外の項目についても、中教審にその由来を見出すことが出来ます。』

「学校施設の老朽化・耐震性」というのは、民主党教育基本問題特別調査会の「21世紀の教育のあり方について(中間報告)」という文書で教育基本法改正理由の一つとして挙げられているものだが、あまりのトンチキぶりに笑うしかないと思っていたら、kurahitoさんのいうように民主党の議論は中教審中間報告のおバカぶりの引き写しなのだ。
ということは、もともと民主党ご自慢の「対案」というのは、その議論の前提からして、政府案別案に過ぎないということになる。
この点について、NairFessさんという方の下記の記事に指摘があった。
http://d.hatena.ne.jp/NairFess/20060514#1147554562
NairFessさんは「アメリカの政治的立場を表わす共和党いわゆる保守や民主党リベラルといった属性は、はたして日本にあるのだろうか?」と問うた上で、次のように言う。

自民党共和党と相性が良さ気に見えるのは、「親米不可欠」という現実的選択からのもので理念としての政治的立場が近いということではないだろう。
民主党にしても「親米信仰」からうまれた2大政党概念の一角を必要としたから存在しているようなものであって理念としての政治的立場がアメリカの民主党に近いということでもあるまいと思う。

また、教育基本法に関連させて次のようにも言っている。

いくら、教育基本法で「愛国心」を植え付けたって、日本のこの「愛国心」はアメリカのように「自由」や「民主主義」といった共同体が共有する「理念」に対する忠誠心を想定しているわけではないのだから、日本ではアメリカのように「愛国心」と「グローバリズム」の整合性をそのままでは実現することはできまい。
http://d.hatena.ne.jp/NairFess/20060514#1147554561

中教審の議論は、諮問、中間報告、答申にいたるまで、「愛国心」と「グローバリズム」が相補的なものとして出てくることはすでに多くの専門家たちが指摘しているところだが、これが「親米信仰」に由来するものだとすると、「愛国心」というのも実に嘘くさいものになるだろう(反米愛国は間違った愛国心、ハリウッドが描くジャパンが伝統文化ということか)。
そしてこの「親米信仰」という枠のなかにある民主党、こう考えると民主党を嘆いた私は、民主党以上にとんだ大馬鹿者だったということか。