レーヴィット

共同存在の現象学 (岩波文庫)

共同存在の現象学 (岩波文庫)

名著が手軽に読めるようになってまことに喜ばしい。
なお、訳者なりの考えがあってこのタイトルにしたようだが、原著の副題「倫理学的諸問題の人間学的基礎づけのために」の方が本書の内容をよく表しているような気がする(もとは「人間学的基礎づけ」ではなく「現象学的基礎づけ」だったがハイデガーの提案で変えたのだそうだ)。
倫理学的諸問題の人間学的基礎づけのために」では文庫本の題名としては長すぎるかもしれないが、副題として残すなり、ニュアンスを汲むなりしてもよかったのでは、と思う(理想社版の『共同存在の倫理』はそうなっている)。
風邪、虫歯、打撲と満身創痍だが、病床の友としてポツポツ読んでいきたい。