人間としてどうか

冷蔵庫にキャベツが半玉入っていた。妻が買ってきたのだが、何に使ったらいいかわからないという。
じゃ、ロールキャベツでも、と言ったら、柔らかく煮たものはグニャグニャして嫌だ、パリッとした歯ごたえがあるものが食べたいという。
それなら生でかじったら、とも思ったが、若くないので「赤ちょうちん」のまねをしてもさまにならない。
そこで、手でちぎったキャベツの葉を皿に盛って、その上に鶏の砂肝をニンニクと炒めて塩コショウしたものをのせて、「キャベツのうまたれ」をかけてみた。
他に、麻婆なす、ニラ玉スープ(前日の鍋の汁を利用)。
どれも上手くできた。
妻も、こういうのが食べたかったといって喜んで食べていた。
問題はその後に起こった。
夜寝る前に、砂肝が胃に引っかかった感じがするといって文句を言い始めたのである。
妻の言い分はこうである。
「あんなにたくさん作るもんじゃない」
「あんたが痛風で砂肝を食べられないから代わりにたくさん食べてしまった」
「あんたが悪い」
せっせと晩ご飯をつくってきたこれまでの人生が虚しく思えるのはこういう時である。
あーそーですか。
食べられないなら残せばいいじゃないか。おかずは他にもつくったのに、ビールに合うといいながらポリポリむさぼったのはどこの誰か。
なぜ、私が責められなければならないのか。
こーゆう妻の態度は人間としてどうかと思います。
本気で怒った私は、何も言わず布団をかぶって寝ました。