クイズ番組

妻がテレビのクイズ番組に出場している。
私はスタジオにしつらえられた客席で手に汗を握って応援している。
順調に勝ち抜いて、次がいよいよ最後の問題だ。
興奮を煽るように司会者が声高くアナウンスする。
司会者は、児玉清のようにも思えるし、みのもんたのようでもある。どちらか区別がつかない。
「さあ、最後の問題です」
「ファイナルアンサー」
児玉清の声とみのもんたの声が混じり合っていて、同時に聞こえる。
「『ムーミン』の原作者は誰?」
しめた!妻の得意の問題だ。妻がすかさず答える。
トーベ・ヤンソン
ピンポンピンポンピンポンピンポン…という効果音が鳴りひびき、私たちはヤッターと万歳する。
ここで、目が覚めた。
ああ、宝くじでも当たらないかなあ。
まもなく繁忙期。