大人の晩ご飯

古い友人と居酒屋で。
僕は痛風が怖くてもっぱらおでん。
同席した古い友人とは、かつてデートに誘い損ねたことを長い間悔やんだほどの美貌と才知の持ち主。こんな美女と差し向かいで酒を飲んだら妄想と劣情に惑わされてどんな醜態を晒すことになるやらとヒヤヒヤしていたが、案に相違して気の置けない旧友とくつろいだ時間を過ごすことができた。これも中年呆けの功徳かと時間の経過に感謝すべきか、はたまた情熱の喪失を嘆くべきか。