王翦登場。『孫子』の解説つき。
『孫子』九地篇より。
壁が連想したのは、以下のところだろう。
由りて入るところのもの隘く、従りて帰るところのもの迂にして、かれ寡にしてもってわれの衆を撃つべきものを囲地となす。
だから、地の利に乗じて敵将を討てると早まった。
しかし、「囲地にはすなわち謀る」というから、作戦が重視される。
王翦が、本陣を撤退させながら罠を仕掛けたのは、
始めは処女のごとく、敵人、戸を開き、 後には脱兎のごとくにして、敵、拒ぐに及ばず。
ということだろう。
さすが王翦、戦術理解が深い。というか、作者がすごい。