眼鏡違い

サヨクの人に苛められるのが怖いので政局談義などには口を挟まないようにしているのだが、ちょっと看過できない報道があったので一言。
新聞もテレビも、次期民主党代表は菅直人氏か小沢一郎氏かでワーワーわめいているが、私は民主党員でもサポーターでもないので、民主党代表に誰がふさわしいかについては関心がない。それは民主党員・サポーターの方々が決めることである。
民主党については、選挙による政権交代を成し遂げたことは大いに評価するが、それは民主党の政策を支持しているからではない。
http://d.hatena.ne.jp/t-hirosaka/20090902/1251876999
http://d.hatena.ne.jp/t-hirosaka/20090917/1253119454
それ以前に、小沢一郎氏の政治資金疑惑報道の偏向ぶりへの不信についても以前に書いたこともある。
http://d.hatena.ne.jp/t-hirosaka/20090319/1237455528
http://d.hatena.ne.jp/t-hirosaka/20090328/1238216478
私が関心を持ったのは、政権交代へのネガティブキャンペーンについてであり、これは現実的には民主党に対して行われたが、当時の与党自民党に敵対する政治勢力であれば、どこであれ、ねらい打ちされる可能性はあったのだ。
特に小沢氏の政治資金疑惑に関しては、あれから一年以上たった今でも、検察の必死の捜査とマスコミの過熱した取材にもかかわらず、経理担当者の手続き違反以上の何かがあったと確信できるだけの情報はもたらされていない。
したがって、一連の小沢バッシングは、検察審査会制度を利用した政敵攻撃だし、マスコミの偏向報道政権交代アレルギーである、と今でもそう思っている。
しかしながら、このような判断と、民主党の政策や小沢氏の政見を支持するかしないかは、まったく別の問題である。
以下、読売新聞の記事である。
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20100908-OYT1T01062.htm?from=main1

 民主党小沢一郎前幹事長は8日、国会内で記者会見し、首相(代表)に就任した場合の靖国神社参拝について、同神社に「A級戦犯」が合祀されていることを理由に見送る考えを示した。

 小沢氏は「靖国神社は戦争で戦って亡くなった人をまつるところだ。いわゆるA級戦犯と呼ばれる方は戦争そのもので亡くなった人ではない。(合祀は)靖国神社本来の趣旨とは違う」と指摘した。その上で、「本来の姿に返れば、首相が参拝して他国から批判される理由はない」と述べた。

 憲法など法令解釈を担ってきた内閣法制局については、「(法令が)憲法に合致しているかどうかを判断するのは国会、裁判所だ。内閣に法制局がある必要はない」と明言した。

(2010年9月8日21時53分 読売新聞)

憲法政教分離条項は無視か?
それを無視するつもりなら、なるほど「憲法など法令解釈を担ってきた内閣法制局」も必要はないだろう。
小沢議員は、それなりに近代国家のスジを尊重する政治家ではないかと少し買いかぶっていたが、とんだ眼鏡違いだった。
なお、これに関連して、こうした問題に詳しいApeman氏が、小沢氏サイドと目される大臣の怪しげな動きについて論評している。
http://d.hatena.ne.jp/Apeman/20100908/p1