情報は警視庁八王子署へ

この事件の犯人がまだ捕まっていないとは。

 1995年夏、東京都八王子市のスーパー「ナンペイ大和田店」で女子高生2人とパート店員の女性計3人が射殺された強盗殺人事件は、30日で発生から丸10年を迎える。しかし、いまだに犯人特定につながる有力情報はない。
 この事件だけを追ってきた刑事をはじめ、関係者たちは、歳月の経過に伴う情報の減少と闘い続けてきた。
 「あの光景が今も、脳裏から離れない」
 八王子市内で最高気温34・2度を記録し、夜になっても蒸し暑さが収まらなかったあの日。警視庁八王子署で宿直勤務だった大場旭(あきら)巡査部長(46)(現・警視庁捜査1課)は、110番通報を受け、刑事課の担当者として真っ先にスーパーに駆け付けた。アルバイトの高校2年生・前田寛美さん(当時16歳)、同・矢吹恵さん(同17歳)、それにパート店員・稲垣則子さん(同47歳)の3人が、拳銃で頭部などを撃たれて死んでいた。(読売新聞記事より)

無抵抗の人間の額を正面から撃ち抜いたと聞いている。
この事件が起きた当時、私は東京町田市の郊外にある某チェーンストアの店舗に勤務していた。
深夜まで営業しているその店には、殺された人たちと同様のアルバイト学生やパート主婦が働いていた。
おまけに殺された高校生のうちの一人が通っていた高校は私の母校だった(といっても面識はないが)。
店舗の管理責任者の一人として、絶対に彼女らだけで閉店作業をさせてはならない、と恐怖と責任を痛感したことを思い出す。