昨日の「日曜討論」

早瀬沙樹さんという方がご自分の「内申書制度の廃止を求めます」というブログに昨日のNHK番組「日曜討論」での教育基本法「改正」に関連する各議員の発言のほぼすべてを掲載されています。
http://blue.ap.teacup.com/paletoutseul/1726.html
メモをとるという習慣のない者にはまことに有り難いことです。
さて、この偉業を拝読する限りでは、自民党議員も民主党議員もNHKも、朝日新聞同様、関心は法案の中身より、もうタイミングとスタイルに集中しているようです。

国会議員も朝日新聞並みのおつむ

以下、朝日新聞の記事。

教育基本法案 与党が採決提案、野党は拒否 衆院特別委
2006年11月06日13時08分

 衆院教育基本法改正案について、与党は6日午後、同法案を審議する特別委員会の理事会で、9日に参考人招致、10日に締めくくりの総括質疑をしたうえ採決したいと提案した。野党は拒否した。与党は、審議時間が6日の質疑で70時間を超えたことなどから、遅くても14日の衆院本会議で可決したい考えだ。

 与党は参院でも1カ月程度の審議期間が必要と見ており、12月15日の会期末までに法案を成立させようとすれば、待ったなしの状況だ。ただ、衆院強行採決すれば、参院での野党の抵抗がさらに強まることが予想されるため、慎重審議を求める野党の同意をいかに得るかがカギとなる。

http://www.asahi.com/edu/news/TKY200611060136.html

ここでもスケジュールや審議時間だけが報じられている。本当に内容に踏み込んだ議論が充分になされているのかという視点は微塵も感じられない。カレンダーと時計だけ。
これは、例えば早瀬さんが記録してくださった議員達の発言から感じられるものとまったく同じだ。

二階議員(自民):前の国会で採決しても良かった。たまたまここへきていじめの問題が出てきた。いじめの問題はもうずっと前からあったんですよ。ここへ来て自殺があったとかなんだとかいって、大変な問題ではあるが、そのために審議を停滞させることは後退だ。もう十分審議したのだから。

高木議員(民主):国民的議論を高める。少なくとも1年か2年かけて慎重な議論をするべきだ。世論調査を見ても、教育を改革すべきと考えている人は非常に多いが、教育基本法改正に賛成は少ない。問題が理解されていない。

「もう十分審議した」という二階議員も、「1年か2年かけて慎重な議論をするべきだ」という高木議員も、量としての時間しか問題にしていない。何時間かけたかということではなく、なにが審議され、なにが審議されなかったか、それによってさらに審議を続けるべきか否かが議論されるべきだろうに、そういう発想がまるでないところは、国会議員も朝日新聞記者並みのおつむということか。