初詣

元旦は例年通り高尾山に初詣に行った。
例年通りでなかったのは、台湾からの留学生を一人、案内したこと。勉強会で知り合った院生さんで、妻がたいへん可愛がっている。
母国・台湾での社会人経験もあってしっかりしたお嬢さんだが、3.11の震災の時はさすがに不安になって母国のお父上に「どうしよう、帰りたい」と泣きついたらしい。
そうしたらお父上曰く、「なんのために日本に留学したのか。師友とともにこの危難を乗り越えよ。台湾に帰ってくるなど許さん」。
あの状況で愛娘に一喝するお父上もすごいが、お嬢さんはそれから大学が始まるまで被災地支援のボランティア活動をしていたのだというから頭が下がる。
花見のときにその話を聞いて、私ども夫婦は感涙にむせび、以来すっかりお気に入りになってしまった。
宗教や民俗文化に関心があるというお嬢さんを案内しながらなので、うろ覚えの知識で修験道や天狗の説明をしつつ参詣した。
なかでも奥の院飯縄大権現と稲荷神社の関連の説明には四苦八苦。いい加減なことは言えないと思うと説明が回りくどくなり、どこから切り出したものやらと途方に暮れる。だいたい天狗と稲荷と明王をミックスなんて、いったい誰がこんな無茶なことを考えだしたんだ、と愚痴をこぼしたくなった。
帰路、毎年寄る登山口の高橋家で鴨そばを食べて帰る。
余裕があれば深大寺にも寄りたかったが、錆びついた頭をフル稼働させたためか頭痛がひどくなり、その日はお詫びを言って解散した。

飯縄権現

薬王院による説明があったのでメモ。
http://www.takaosan.or.jp/about_yakuouin.html