七生養護学校事件

養護学校性教育に「不当介入」=批判都議に賠償命令−東京地裁
http://news.nifty.com/cs/domestic/societydetail/jiji-12X349/1.htm
時事通信の記事より。

 性器の模型を使った障害児の性教育は行き過ぎか−。東京都立七生養護学校(日野市、現七生特別支援学校)に勤務していた教諭らが、授業への批判や教材の没収で精神的苦痛を受けたとして、都議3人や都などに3000万円の損害賠償などを求めた訴訟の判決で、東京地裁(矢尾渉裁判長)は12日、都議らの行為を「教育への不当介入」とし、都議3人と都に210万円の支払いを命じた。
 訴えていたのは、教諭と保護者ら計31人。同校は正確な知識を身に付けないと、障害児は性的なトラブルに巻き込まれやすいとし、男性器の模型で射精の仕組みを教えるなど、独自の性教育に取り組んでいた。
 都議らは2003年7月、都教委幹部らと同校を訪れ、「感覚がまひしている」などと教諭らを批判。都教委は教材を没収し、教諭らを厳重注意とした。
 判決で矢尾裁判長は、都議らの行為を「政治的信条に基づく介入、干渉で、教育の自主性を阻害し、ゆがめる危険がある」と批判。同席した都教委幹部も制止せず、「不当な支配」から教諭を保護する義務に反したと述べた。

現場の事情をよく確かめもせずに、功名心に逸った地方政治家が思い込みで教育に介入した、なんとも異常な事件だった。
もっとも、この事件は三都議(なぜ記事には名前が出ないのだろう?)の主観的な暴走というだけではなく、あたかも性教育=悪と決めつけるような風潮を主導したり煽ったりした諸勢力がのさばったからでもある。
マスコミの取り上げ方も興味本位に過ぎたように記憶している。
まだ地裁レベルだから、これからの動向も気にかかる。
一方でこんなニュースもあった。
少子化対策PT>「妊娠率、20代後半から下がる」早期教育必要 第3回会合
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090312-00000011-maiall-soci
早期教育・早期認識させる機会を設けるべきだとの意見も相次いだ」とのことだが…、まあ今は、なんだかなあ、と、あの方を偲んで言うだけにしておこう。