大人げないこと

暑くてむしゃくしゃするので、大人げないことを言おうと思う。
こんなニュースを見かけた。
暴力行為2250件過去最悪 小学生の児童間が倍増 20年度公立校
2009年8月7日(金)8時0分配信 産経新聞
http://news.nifty.com/cs/headline/detail/sankei-m20090807017/1.htm

 都教育委員会は6日、平成20年度の公立校における児童・生徒の問題行動などに関する調査結果を発表した。教師や生徒への暴力などを集計した「暴力行為」は、小中高の合計が前年度比約27%増の2250件。調査が始まった18年度以来、最悪の結果となった。都教委は「特定の生徒が繰り返す暴力行為が数値を押し上げている」と分析している。

 調査によると、小学校の増加幅が最も多く同51%増の364件。次いで中学校が同27%増の1855件、高校は同52%減の31件となった。内訳では小学生の児童間暴力が同91%増の210件と目立った。

 「いじめ」は小中高と特別支援学校の認知件数の合計が同19%減の3354件。解決が図られたのは、全体の約80%に当たる2669件だった。

 一方、都生活文化スポーツ局も同日、私立学校分の調査結果を発表。暴力行為は小中高の合計が323件で同17%減。いじめも小中高と特別支援学校の認知件数の合計で同19%減の321件となった。

この新聞は、かつて安倍内閣が、少年犯罪が多いのは教育基本法に道徳項目が記されていないからだと言い張って同法を改正しようとした時、そのお先棒を担いで回ったのではなかったか。
その時点で少年非行は統計上多いとは言えなかったし、そもそも(旧)教育基本法は道徳などの教育内容を定めるための法律ではなかったのにもかかわらず、政治目的のためには嘘も平気で言うような大学教授を持ち上げたり、その言葉をほとんどなぞるような政治家の発言を肯定的に報じたりして、同法改正へと世論を誘導しようとしていなかったか。
もちろん、記事を書いた記者は違うかもしれない、新聞社の方針も少しは変わったかもしれない、そんな事情があるかもしれないことは百も承知であえて言う。
2006年末に教育基本法は改定され、早くも二年半の月日が経ったが、「「暴力行為」は、小中高の合計が前年度比約27%増の2250件。調査が始まった18年度以来、最悪の結果となった」のはどういうわけか。
教育基本法と「児童・生徒の問題行動」との間に因果関係がなかった証拠ではないか。
安倍晋三元総理大臣、及び安倍内閣で教基法改正を推進した議員諸氏、八木秀次教授ら産経新聞の御用学者らは、自らの主張のためには平気で嘘をつく人たちか、さもなければ自らの妄想を世間に押しつける独善家である。
選挙が近くなって、政治についてはいろいろな意見が飛び交っているが、私はこういう欺瞞があったことを忘れないようにしたいと思う。