「教育基本法改正案の要綱全文」をながめて

メディアに公表された「教育基本法改正案の要綱全文」は、さすがに促進委員会案とは違ってスマートになっています。
http://www.sanin-chuo.co.jp/newspack/modules/news/article.php?storyid=527358020
男女共学は削除されたものの男女平等の文言が入って、この点は一歩前進したようにも見えます。これなら別にいいじゃん、と思う人も多く出そうな感じ。
しかし、あくまで促進委員会案のトンデモぶりよりはマシにすぎないのであって、長く改正せずにすんできたものを、いまここで変えようとするからには何か積極的な理由がなければならないはずです。
私の見る限り、次の点がポイントでしょうか。

  • 前文の「伝統」。
  • 前文と「2 教育の目標」三にある「公共の精神」。
  • 「2 教育の目標」五にある「我が国と郷土を愛する」の文言。
  • 「2 教育の目標」の五項目が、現・学習指導要領道徳編の徳目と重複している点。
  • 「3 生涯学習の理念」と「12 社会教育」の関係。
  • 「6 学校教育」(2)の「教育を受ける者が、学校生活を営む上で必要な規律を重んずるとともに、自ら進んで学習に取り組む意欲を高めること」という規定。
  • 「10 家庭教育」、「11 幼児期の教育」と「13 学校、家庭および地域住民などの相互の連携協力」の関係。
  • 「16 教育行政」と「17 教育振興基本計画」の関係。

今日はどうしてもはずせない仕事があって現行法との対比をしながら考える余裕がありません。気のついたところを挙げておき、関心を同じくする諸賢のご教示を乞う次第です。