選択的夫婦別姓制度について

どうしてなのか、さっぱりわけがわからないのだが、選択的夫婦別姓の導入に反対する人たちがいる。
その理由の一つとして、離婚が増える、というものがあるそうだ(これ自体俗説なので典拠は挙げない)。
いったいいかなる根拠があってそういうのだか見当もつかない。
選択的夫婦別姓制度とは、法律上の婚姻において、すなわち入籍の際に、夫婦間で姓を統一してもよいし、しなくてもよい、という、喜ぶ人はいても困る人のいない制度である。
これを導入すると離婚が増えるというが、導入する前から結果はわからない。
逆のケースについてはどうだろう? つまり、現実に離婚している人たちはどういう人たちなのか、ということだ。
調べてみると、恐るべき事実が判明した。
なんと、法律上の婚姻関係において、離婚に至ったカップルはすべて同姓なのであった!
少なくとも、これは明治時代から現在に至るまで例外はない。
データの出所はあえて秘すが、法律上の離婚者は100%同姓である。姓と離婚の関係について、これほど確かなデータは今のところ日本国内にはない。
つまり、同姓婚こそ家庭崩壊の原因だったのだっ!!
…と言ってみたりしたくなるほど、反対論に説得力を感じない。
別姓だから結婚するという人はいるだろうが、それが理由で離婚するという人は、いてもたぶんごくわずかだ。
選択的夫婦別姓制度が導入されれば、結婚と離婚とで姓を変えたり戻したりという手間が減るのは間違いない。だから離婚しやすくなると考えている人は甘い。
私の友人には、離婚後も元夫の姓を通称として名乗っている人がいる。離婚するかどうかは、同姓か別姓かなどということとは別次元のものだ。ここがわからない人には何を言っても無駄かも知れないが。

追記 衝撃の結論「選択的夫婦同姓制度」の導入を!

コメントやトラックバックをいただいたり、ブックマークで「え、えー!!」とわざとらしく驚いてくれたり、「わはははは!」と大笑してくれたり、楽しんでいただいたようでようございました。
id:felis_azuriさんからは次のようなご指摘をいただきました。

でも、『法律上の婚姻関係において、離婚に至ったカップルはすべて同姓なのであった! 少なくとも、これは明治時代から現在に至るまで例外はない。』って、 1898年(明治31年)以降ではないかと。

なるほど、そうでしたか、歴史にうといのでよく知りませんでした。ありがとうございました。
なお、この件について「当然のことがなかなか進展しない」(id:north-poleさん)のは何故なのか、妻と「「○○(旧姓)ちゃん(ハァト」と呼び合っていちゃいちゃ」(id:m_insolenceさん)しながら話し合ってみたところ、衝撃の結論が出ましたのでお知らせします。
名称が「選択的夫婦別姓」だからよくない。これでは夫婦別姓は選べるが同姓は選べないように感じてしまう人が多い。そこで、「選択的夫婦同姓制度」を導入すればよい、ということでした。
選択的夫婦同姓制度とは、法律上の婚姻において、すなわち入籍の際に、希望する場合は夫婦間で姓を統一してもよいし、しなくてもよいという、困る人はいないけれども喜ぶ人はいるという制度です。
これなら問題の多い「選択的夫婦別姓」の真逆ですから、離婚も減るし、子どもも幸せ、八方丸くおさまります(根拠は特にありません)。
ぜひ新政府に「選択的夫婦同姓制度」の導入を働きかけようではありませんか。