まんまと引っかかった

今朝、通勤電車に乗ろうとした矢先、駅の売店に並べてある雑誌の中から「野中広務氏が暴露した「官房機密費」配布実名リスト公開」という見出しが目に飛び込んできた。
週刊ポスト」誌である。
これは面白そう、と思って、久しぶりに週刊誌を買った。
期待に胸をふくらませてページをめくったが…。
まず冒頭に「なぜ大新聞・テレビは野中広務氏が暴露した「官房機密費」を追及できないのか」と題した記事があり、その記事は「次稿のリポートでは、その人名に斬り込む」と結ばれている。
そしていよいよ「次稿」である。
「「実名リスト」で名指しされた言論人を連続直撃!」という大きな見出しのそばに、「実名リスト」現物とおぼしき「3枚のメモ」の写真が、小さく添えられている。写真は小さいし、画像はぼけているので書かれてある文字は判読できない(竹村健一藤原弘達の名前は辛うじて読めた)。
さては、このページをめくったら一覧表があるのかな、という期待は見事にハズレ。

この種のメモは注意深く扱わなければならない。全てが評論家に渡ったとは限らず、途中で誰かに抜かれることもあり得る。また、特定の評論家を貶めるために、配るつもりはないのにわざとリストに名を加える可能性もあるからだ。

つまり、「実名リスト」の内容の信憑性に自信がない、というわけだ。
そこで「リストに掲載された評論家のうち、存命の人物に真偽を直撃取材した」として、三宅氏、田原氏、中村氏、俵氏の談話を載せている。
「同じくリストにあった2名の評論家からは、期限内に回答を得られなかった」ともあるので、つまり、問題のリストに名前の載っている人物のうち存命者は6名ということなのだろう。
そんなことはどうでもよくて、羊頭狗肉の見出しにまんまと引っかかってガッカリした、というだけの話。
同好の士が轍を踏まぬよう、失敗談を書き留めた。