横浜トリエンナーレ展

来月まで、いくつもの仕事の納期が重なり、先月から強行軍のスケジュールが続いている。おかげで風邪を治すヒマもない。昨日は、今休んでおかないと当分はもう休日はないということに気づいて、妻と二人で横浜をぶらぶらした。
東横線で中華街に出て、関帝廟にお参りして商売繁盛を祈願し、遅めの昼食をとった。腹いっぱい中華料理を食べたが、以前来た時より、お値段がお手頃になっていたように感じた。中華民国建国記念日のお祝いで、地元の団体によるパレードも見物できた。
横浜に来たからには御舟に乗らないといけないと思い、シーバスで赤レンガ倉庫に移動。妻はビールを立ち飲みしてご満悦。
横浜トリエンナーレ展を観覧するが、これはかなりがっかり。三つある会場の一つだけにしかいかなかったので、公平な感想ではないけれども、一言でいえば発想がチープ。「世界はどこまで知ることができるか?」というテーマが掲げられていたけれども、世界にも認識にも向き合った跡が見えない。正直なところ、高校か大学の学園祭の展示でも、もう少し気の利いたものがあるんじゃないかと思ったほど。
ささやかでも入場料をとって見てもらうのだから、たとえ頭でっかちでも猪突猛進でも、理念に表現技術が追いつかなくても、「世界はどこまで知ることができるか?」と問いかけられたら、世界認識の極限値はこれだ、と大見得を切ってくれなければつまらない。美術にはデータも理論もいらない、アーティストはこれが自分のセンスだと言い張って、鑑賞者を納得させてしまえばそれでいいのだから、思う存分に大風呂敷を広げればいいのに、と残念に思った。