簡単パングラタン

簡単パングラタン。最近、何かのはずみで作った時に妻が喜んでくれたものだから、お気に入りでこの頃よく作っている。もっとも妻はあきてきたらしい。
「この味がいいねと君が言ったから…」
「毎日じゃ飽きるでしょ、そんなこともわかんないの」
…うるさい。毎日、違う献立を考えるのは大変なんだよ。
そこで目先を変えようとキムチ鍋を作ると赤い色には飽きたという。かといって、クリームシチューは嫌いだし、カレーはお昼ご飯に食べるものだとゆずらない。焼き魚は魚臭い、東京の刺身は鮮度が落ちている、麻婆豆腐は専門店にかなわない…などなど、いろいろケチをつけられると家庭料理の選択肢としては限られてくるではないか。
閑話休題。トマト味のシチューみたいなものを作る。細切りにした玉ねぎとベーコンか鶏挽肉かウィンナ、ニンニク、厚めの薄切りにしたジャガイモをフライパンで炒める。厚めの薄切りというのは火が通りやすいサイズという意味。
分量は適当。昨夜は玉ねぎ大1、ジャガイモ大1、ベーコン何枚か、ニンニク一かけ、くらい。
玉ねぎがしんなりしたら鍋に移し、上からトマトの缶詰(角切りのやつ)をドバドバ。缶に水を入れて、缶の内側にこびりついているトマト汁をスプーンでこそげ落としたのをまたドバドバ。市販のコンソメを一かけら入れて煮込む。火加減は中火で沸騰させたら弱火でぐつぐつくらいかなあ。
ジャガイモに火が通ったら塩コショウで味を調えてトマトシチューは出来上がり。味が物足りなかったらケチャップを足してもよい。
ここからが妻のアイデアでやってみたら上手くいった簡単グラタン。
輪切りにしたフランスパン一枚をシチュー用の深皿の真ん中にポンと置き、その上に溶けるチーズをまんべんなく載せる。そこに煮立ったシチューを静かにたっぷりとかける。
こうするとシチューの熱でチーズが溶けてグラタン風になる。
硬いフランスパンも柔らかくなって歯がボロボロの私にも食べやすい。オープンに入れないから焦げ目はつかないが、専用のグラタン皿もオープンもいらない。妻が好まないのでうちではやらないがクリームシチューでも似たようなものができるはず。
しかも材料費が安くすむ。残ったらハンバーグのソースにすればよい。
だから今夜はハンバーグ。