病院暮らし

ご心配をおかけしましたが日曜日に退院してきました。
一週間の病院暮らしはそこそこ快適でした。
世間は梅雨明けしたとたんの猛暑に見舞われているなか、冷暖房完備の部屋でぬくぬく寝ていたのだから文句を言ったら罰が当たります。
病院食も町の定食屋さん程度には美味しかった(私にとっては十分)。主食の量こそ少なかったけれど、私の場合食事制限がなかったので、腹がすいたら売店で買い食いすればよいだけのこと。深夜、病院内に出店しているローソンに、点滴のビンを引きずりながら買い出しに行くのは入院患者ならではの楽しみ。
肝心の医療とケアの方はと言えば、さすが高名な一流大学病院だからというべきか、それとも今はどこもこうなのか、実は入院したのは今回が初めてと言ってよいほどなので比較のしようもありませんが、私の感覚ではいたれりつくせりで、毎日、診察があり、主治医の他、複数の医師が診てもらいました。
それにしても看護師さんたちのよく働くこと。三交替性のようでしたが、ささいなことでもナースコールを押せば当番の看護師さんがすっ飛んできてくれる。
ナースコールなんて、よほど具合が悪い人のためのものだという考えがあったので、最初は遠慮していましたが、私の病室はそのよほど具合の悪い人ばかりが入院していました。四人部屋で、許可をもらえば外出もできる私は元気な方で、他のお三方は傍目にもかなり重症なご様子で、病名を尋ねるのも遠慮されたくらいです。
相部屋のうちお一人とは少しお話を聞かせてもらいました。ベテランの寿司職人だったが、かなり難しい病気で、店をたたんで入院した。それでも道具一式は保管してあるので、治ったら小さな店で、ほんとうの江戸前寿司を出したいと話しておられました。大将の店が再開したら必ず食べに行きますから、お元気になられますようにと言って別れました。
それはともかく、準備を整えて入院したつもりだったのに、細かい出費はありました。ちょっと足りないものがあるからとそのたびに妻に来てもらうのもたいへんなので、院内の売店で補ったが、あれやこれやで一週間で二万円くらい使ったような気がします。入院するときはタオルは余分に持って行った方がいいみたい。
その他、困ったことといえば、寝ている時間が長いので腰を痛めたこと。便秘気味になったこと。でも、食事の量はふだんより少ないけれども、慣れればあれで足りるものだと知りました。
本は何冊か持っていきましが、結局、娯楽小説が一番よいようです。
費用は、休日に退院したため、請求額がわかるのは明日。診察のついでに払ってくる予定ですが、いくらになるのか、ちょっと心配。そんなところかな。