今週の「キングダム」蒙驁の人事

ついに王翦登場!(エイプリルフール)
信の昇進は、ほぼ予想通りの展開。もっとも水戸黄門というより、「鉢の木」の話かな。
身分を隠した偉い人が埋もれていた人材を発見し大抜擢する、という話は、あんまり好きじゃない。
今週号の表紙で真っ裸で登場した金太郎もそういう設定だったけれど、現実には、ある程度以上の規模になった組織ほど正規の手続きを経て登用するようにしなければ収拾がつかなくなり、組織としての力を発揮出来なくなる。
また、やる気のある若手に活躍の場を与えることは結構だが、不相応に責任の重い役職に就けるのはかえって若い芽をつぶすことになりかねない。
かく言う私も、抜擢されたかった年齢の頃は無駄な夢を見たこともあったが、いくつかの会社で年齢や経験に不相応の昇進をした同僚があっけなくつまずいていった例をいくつも見聞して、雑巾掛けをみっちりやらせてくれたかつての上司に今では感謝している。
また逆に、地道な業績を一つひとつ積み重ねて昇進した人の方こそ、平凡なように見えて仕事をしっかりやる人が多いことも知っている。
だから、よほどの非常時か人材難の場合でなければ、大抜擢はしない方が正解だろうと思う。
もっとも今回の作中で蒙驁の置かれた状況は、まさに非常時、人材難であったし、昇進にあたって厳しい条件をつけているところなども理にかなった人事だと感じた。