河合長官と曖昧さ

id:t_keiさんの言及されている雑誌をたまたま通勤電車の中で読みましたので、該当箇所を抜き出しておきます。

スーツ姿の首相を見た文化庁長官の河合隼雄さんは、
「あれこれ気を使ったな」
 と思った。
 それでも、結果は毎度同じ。中国、韓国政府がそろって反発。国内では、靖国参拝は是か非か、お決まりの論争が始まる。河合さんは言う。
「みんなが、一つの問題を『〜すべきだ』とか『善悪の観点』で話しすぎ。過剰に反応しすぎて、問題を混乱させている。靖国問題はその一例だろう」(AERA 2005.10.31、p20)

お手間が省けるとよいのですが。

河合長官発言追加

 前出の河合さんは先日、京都の小学校で、子どもたちに聞いた。
「いつも宿題を忘れる子が、珍しく宿題をやったのに、ノートをなくした。学校でどう説明する?」
 クラスは「言い訳せずに謝る」、「言い訳する」、の二つに分かれた。すると、一人の子が、
「そんな簡単に決められへん。先生によっても言い方は変わるから」
 と言って、教室の真ん中に立っていた。河合さんは「こんな子がいるから面白い」と思った。
 90年代の初めに「あいまい力」を失った日本人の行き着く先はどんな世界なんだろう。
「このままではギスギスした世の中になる。あいまいさを楽しむ。我慢する。時には結論を急がず、立ち止まる余裕が必要だ。あいまい力こそ21世紀を生きるためのキーワードですよ」
 河合さんはこう話した。(AERA 2005.10.31、p21)

たぶん、打ち間違いはないと思いますが、言い回しの微妙なニュアンスを問題にされるなら、原本に当たってください。