候補者

年末にちょっとがっかりなニュースが入ってきた。知人が選挙に出るらしい。
やめた方がいいのにと思う。悪口は書きたくないので匿名にするが、政治家に向いていない。
知人は善意の人である。パワーも行動力も人一倍ある。ときどき勢い余って脱線することもするが、愛されるキャラクターなので微笑ましいドジとして許容される。
掲げるだろう理念も基本的に共感するし、公約するだろう政策もおそらく九割方賛成できると思う。
それでもやめておけと思う。
議員候補者、つまり公人としては、脇が甘いというか、うかつというか、ルーズなところがある。国政選挙の、しかも野党候補者としての批判にたえうるかどうかは、はなはだ心配である。有権者もマスコミも、与党より野党に厳しい視線を注ぐのがこの国の風習だからだ。
もう何年も会っていないので、あるいは私が知り合った頃よりも、格段の成長を遂げているかもしれないということもありえないわけではないだろうが、あのキャラクターはそう変るものでもないだろうとも思う。
無事平穏の時代であればこんな余計な心配はしない。失敗してもそれを糧に成長する人だから大丈夫、結果がどうあれよい経験になることだろうと思っていられた。
けれども、次の選挙は改憲の是非のかかる選挙である。この時期に、野党から出馬することの意味を考えてほしかった。