2005-07-01から1ヶ月間の記事一覧
正当性と正統性については、社会学や政治学で大事な事柄として説かれているらしいことまではおぼろげながら承知していたが、根がいい加減な人間なもので、それぞれがどういう意味なのか、よくわかっていなかった。
そこでついでに国民国家批判の参考になるかと、数年前に買っておいた八木秀次『反「人権」宣言』を引っ張り出して読み始めたのだが、(毎度のことながら)どうにも気にかかる記述がある。反「人権」宣言 (ちくま新書)作者: 八木秀次出版社/メーカー: 筑摩書…
昨夜は知人に誘われて、飯田橋の日仏学院にカトリーヌ・マラブー氏の講演を聞きに行った。
時事にはふれないつもりでしたがあまりにもバカバカしいので一言。
別に本を読んでいないわけではないが、ちょっと気分転換にビデオを視聴したので、今日はそのことについて書く。今回視たのはアメリカでリメイク版もつくられた『呪怨』。呪怨 劇場版 [VHS]出版社/メーカー: パイオニアLDC発売日: 2003/07/25メディア: VHS ク…
結局これはお化け屋敷です。
先日買った星野智幸『在日ヲロシヤ人の悲劇』の読後感を書こうと思ったのですが、小説について書くというのはむずかしい。ストーリーを要約しても仕方ない場合もあるし、だいいち要約しづらい。おまけに文章表現のよしあしなんかは他人に伝えようとすると非…
今朝の長時間通勤に耐えられたのは『のだめカンタービレ』が鞄の中に入っていたからです。6巻まで読んでストップしていたのに、昨日ふと7巻目を買っておいたのは幸運だったとしかいいようがありません。のだめカンタービレ(7) (KC KISS)作者: 二ノ宮知子出…
諏訪は1980年代に「子ども(生徒)のありようが大きく変わった」と言う。表題の「オレ様化」は、その子どもの変化を言い表す言葉である。
教育の現場に密着した諏訪の発言にはなるほどと思わせるものがあるのだが、そこから社会を論じはじめるととたんにアラが見えてくるのが残念だ。
今朝は通勤に使っている中央線が止まってもうたいへん。ラッシュ時に止まったのでその後のダイヤを修正するのがむずかしかったらしく、電車は駅に止まったまま駅のホームが満員電車のようになってしまって整理に警察官まで動員される始末。ようやく職場に着…
あまり論理的に必然であることを強調しすぎると宿命論になってしまう。他にも読まなければいけない本はあるし、どうしたものか。 といいつつ、星野智幸『在日ヲロシヤ人の悲劇』ISBN:4062129515た。この小説家は最近知ったのだが、面白い。文庫になるのをま…
萱野が描き出す国家からは、ひどく原始的な印象を受けることがある。例えば次のような文章。
雨のお陰で涼しくなって、いろいろ読み散らかしましたが、書き付けておくほど考えがまとまりません。萱野稔人『国家とはなにか』ISBN:4753102424まで国家の論じられ方とは一線を画した新しさがあり、いろいろと読み直さなければなりません。 萱野が参照して…
神野志隆光『「日本」とは何か』ISBN:4061497766たのは、これは「日本」という国号、いわば名辞についての議論だということ。
先日コメント欄で教えてもらった西郷信綱『古事記注釈』がたいへん面白く読み耽っています。この読書録で扱っている海幸・山幸の話はもっと後の巻に出てくるようで文庫化が待ち遠しい。「神は人間にとって他者としての力であったのだ」(p99)などという文句…
河合氏の中空構造論に対しては林道義氏が『日本神話の英雄たち』で面白い指摘をしている。
河合長官閣下の神話論については結論まで書きかけてあるのですが、少し文章を直したいので残りは明日に投稿することにします。 素人ですので思わぬ誤りや思い違いがあるかも知れませんが、前から腑に落ちないものがあったのでこの機会に文章化しておきたいと…
「海幸・山幸の話」のように、海外にも類話が分布している伝説を取り上げて、それを日本神話として語るためには、日本以外の地域で伝えられているよく似た伝説と比較し、日本で伝えられているものならではの特徴を取り出すことが不可欠だろう。それなしには…
昨日、よく似た話の中から、ある任意の話(ここでは「海幸・山幸の話」)を特定する基準は、突き詰めていえば人名・地名などの固有名詞だけ、などと書きましたが、これは少し突き詰めすぎた話でした。これは撤回します。ある物語の固有性を主張するなら類話…